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[No7] 高周波焼入ってどんな熱処理方法ですか?

熱処理には[No4]でご紹介した焼ならしや焼なまし等の一般熱処理法とは別にねじ関連部品の表面のみを硬く丈夫にする為の表面熱処理法があり表面硬化法と言われており、高周波焼入れもその1つです。
表面硬化法には、物理現象を利用するものと、化学反応を利用するものがありますが今回は物理現象を利用するものについて説明させていただき、[No8]で化学反応を利用するものについて説明させていただきます。

高周波焼入れ
電磁誘導加熱と言う原理を使用する方法ですが、これは皆さんよくご存知のIH調理器で鍋を熱するのと同じで、高周波電流を流す導線をIH調理器では器具に埋め込んであってその上に鍋をのせる感じですが高周波焼入れの場合は導線をコイル状にしその中にねじ部品を入れ高周波電流を流すと、表面のみに電流が流れて加熱されます。その後急冷する事により焼きが入ります。焼入れ後はもちろん低温(180〜200℃)での焼き戻しをする事によって硬く、磨耗や疲労に強い表面になる訳です。
特長として次の様なものがあります。

  1. 加熱時間が短く、表面の脱炭や酸化が少ない。
  2. 直接加熱のため、熱効率がよい。
  3. 必要な部分だけの焼入れが可能。(六角穴付止ねじの先端部だけ等)
  4. 冷却速度が速く、焼きが入りやすいため安価な機械構造用炭素鋼(S25CやS35C等)が使用できる。
  5. 作業の自動化が容易である。

 

炎焼入れ
ねじ部品の表面に直接高温の炎をあて加熱し、急冷する事によって表面を硬くする方法です。
一般にはガスが使われ炎の温度が3500℃と高い理由で、酸素-アセチレン炎がよく使用されています。

※どちらの方法も表面硬さとしては大体ですが、HRC=15+100×%C(炭素)量で求める事が出来ます。

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