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[No4] S45C(H)ナットの(H)って何を表しているのですか?

機械構造用炭素鋼や合金鋼を使用しねじ部品を製作する場合、成形する為に圧造や鍛造等の加工方法を使用しますが、加工し易い硬さに調整しており、成形後、又加工後に本来の材料特性である硬さや粘さを活かしたねじ部品にする為に熱処理がおこなわれる事が多いです。その代表的なものを紹介します。

(H) 焼入れと焼戻し(調質)
焼入れとは、鋼を加熱し急速冷却する事によって鋼の硬度を上げる操作を言う。硬くなるが脆くなります。
焼戻しとは、焼入れ後脆く組織的にも不安定な鋼を、組織を安定化させ本来の材料特性を活かし引張り強度、耐力、伸び等の機械的性質を向上させ、硬くて粘り強い鋼にする為におこなう熱処理です。

(N) 焼ならし(焼準)

目的は鋼の組織の改善です。
高温で鍛造等で成形すると、加熱、冷却が部分により不均一になり異常組織となり、結晶粒の粗大化及び不ぞろいがおきます。これを本来の組織に戻す為の熱処理です。

(A) 焼なまし(焼鈍)
目的は鋼の軟化と組織の改善です。
鉄や鋼を加工し易く軟化する事と結晶組織の調整をする為の熱処理です。
焼なましの中で完全焼なまし、応力除去焼なまし、球状化焼なましがねじ部品には多く利用されます。

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